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第31回西東三鬼賞の選考結果

 第31回西東三鬼賞には、4,394句(883組)のご応募をいただきました。
 多数の応募作品の中から厳正な審査を行った結果、各賞が決定いたしましたので、ここに発表いたします。

 
 《審査委員》 寺井 谷子  久保 純夫  黒岩 徳将


【大賞・西東三鬼賞】1句
 
 

 人は赤馬は青紙代田掻く                        山崎 寿仁



【秀 逸】 10句(受付順)
 新しき父と並びて蟹を喰ふ     川本 一葉
 巡礼や銀河は母をとほる川     斎藤 秀雄
 昼寝海女茣蓙一枚に余りけり      中井 志汐
 二百十日指輪に当たる試験管     石井 清吾
 あの夏の骨を転用せんと言ひ     保志郎
 被爆三世とさらりと告げて半仙戯      島 季子
 夕暮れを探して歩く雨月かな     由羅
 桜桃忌妻のちひさき下着かな    
 匿名のいつも静かな御器嚙り      竹澤 聡
 桜蘂降る白日の辞表受理    小林 飄



【入 選】 30句(受付順)
 向日葵の一つが白し兵征きぬ     十川 長峻
 行水のみづ生臭き戦後かな     沖石 讃岐
 失職や頭ですすむ蛙の子    
 はんざきの呼気より卑弥呼生まれけり    有瀬 こうこ
 螻蛄鳴いてをり根の国の天蓋に     緒方 順一
 虫干しの御幸に振りし紙の旗    平尾 美智男
 炎天の棒で待つなり信号機     北村 純一
 引けそうで引けぬ接線寒卵     内山 かおる
 花ダチュラ象に墓場のあると言ふ    石井 清吾
 鶫らよ焦土胸張り歩けるか      藤 玲人
 砂の上の母がちひさく畳まれる     小西 瞬夏
 庭石のぬれてそろそろ蓮の飯     石川 美智子
 薄墨のにじみ良き日の蛍草     河野 伊葉
 あつと死は来るたんぽぽを踏むやうに     小野 臥牛
 かりがねや病院にある郵便局     松田 桜子
 月満ちて鱗翅一枚石の上    島 季子
 乳歯ぐらぐら台風は直角に   加那屋 こあ
 糸通す首の傾いで菊日和     亜花沙
 菜種梅雨やや子にちよきは難しく     牧野 実奈
 蜂飼ひの蜂蜜を食ふ巣もろとも     嶋田 恵一
 燃えながら異国を渡る鯉幟     西田 克憲
 青梅の吐息でナースねむれり    八そ八
 虫しぐれ記憶がすり替えられてゆく    羽村 美和子
 春の暮水のやうなる猫がゐる    村竹 弘
 逝水や花藻は劫を戦ぎつつ   斎藤 秀雄
 エプロンもまた小さくて柏餅   どすえ輝久
 天皇のいないむかしの黍の国      妹尾 武志
 炎天の奥処に錆を感ずる日     角田 八東
 炎昼やプラットホームへと人類     松尾 初夏
 凍らせた卵子を見つむ鸛    和泉 鶏

 

 

この情報に関する問い合わせ先

津山市観光文化部 文化課
  • 直通電話0868-32-2121
  • ファックス0868-32-2154
  • 〒708-8501岡山県津山市山北520 東庁舎2階
  • Eメールbunka@city.tsuyama.lg.jp