• 本文へ
  • 文字サイズ
    • 拡大
    • 縮小
  • 背景を変える
    • 標準

津山市城西 重要伝統的建造物群保存地区

社寺建築と町家、近代建築が織りなす町並み 城西

寺町の町並み 作州民芸館
西今町の町並み 徳持神社
撮影:西大寺フォト

城西重要伝統的建造物群保存地区の概要



(1)名称:津山市城西伝統的建造物群保存地区
(2)所在地:岡山県津山市坪井町、上紺屋町、宮脇町、西今町、西寺町、茅町、鉄砲町及び小田中の各一部
(3)面積:約12.0ヘクタール
(4)選定年月日:令和2年12月23日
(5)選定基準:(二)伝統的建造物群及び地割がよく旧態を保持しているもの
(6)種別:寺町・商家町
(7)伝統的建造物 207件(社寺と町家の合計) ※令和3年8月31日現在
 

城西重要伝統的建造物群保存地区の沿革

津山城下町の城西地区

 城西伝統的建造物群保存地区は、城下町の西部に位置し、坪井町、宮脇町、西今町、茅町の出雲往来沿い及び西寺町と小田中を範囲としています。
 西寺町は津山城下最大の寺院集積地で、江戸時代には22もの寺院が並んでいました(現在は12ケ寺)。現在でも17世紀初頭から20世紀後半の各宗派各時代の建築様式がみられます。
 出雲往来沿いの町々は商家町として、江戸時代の地割を残しつつ、明治時代以降大いに発展しました。特に、明治31年(1898)の中国鉄道津山駅から岡山駅間の開通により劇的な変化が現れ、津山駅(現津山口駅)で汽車から降りたモノやヒトは、城西の町々を通って城下町中心部への移動したため、城西が津山の玄関となり繁栄しました。
 この地区の繁栄を象徴するかのように西今町に津山市田邑の資産家である土居家の個人銀行「土居銀行津山支店」が明治42年(1909)に置かれました。現在、この土居銀行津山支店は、作州民芸館として生まれ変わり、城西地区の象徴として親しまれています。
 

城西地区の町並みの特徴

城西地区 町並みの特徴

■社寺建築群
 西寺町は津山最大の寺院集積地で、江戸時代に創建された22ケ寺のうち、12ケ寺が残っています。近世・近代にかけての各時代・各宗派の建築様式がみられます。

■西今町の軒切り
 西今町では昭和12年頃に町内一斉に「軒切り」を実施したとされています。近代化における自動車社会へ対応し、道路空間を広げることを目的として、道路にはみ出した軒を切り、1階の下屋部分を撤去しました。

西今町の のきぎり

 

伝統的建造物の特徴

社寺建築

■本堂・庫裏
 17世紀初頭から昭和後期までの各時代、各宗派の建築様式がみられます。

<本堂建立年代>


<宗派別本堂建立年表>


 庫裏(くり)は本堂に近接して建てられ、本堂の向かって右手に建てられることが多く、本堂、玄関、庫裏と並ぶのが典型的な構えとなっています。
本源寺平面図
      本源寺配置図
本源寺本堂 庫裏
本源寺本堂・庫裏(国重要文化財)
妙法寺本堂
妙法寺本堂(県指定文化財)

■門
 城下町を建設した森家の菩提寺でかつて最大の寺地を持っていた本源寺は、大規模な高麗門を構えて寺の格式の高さを示しています。その他の寺院では薬医門が多くありますが、愛染寺、妙勝寺、本行寺は楼門を持っています。
本源寺総門
本源寺総門(高麗門)[江戸時代後期] 
愛染寺楼門
愛染寺鐘楼門及び仁王堂[正保元年(1644)]
(県指定文化財)
泰安寺表門(薬医門)[17世紀中頃] 
(県指定文化財) 
妙法寺表門
妙法寺表門(薬医門)[明治28年(1885)]
 

町家建築

 城西地区には、出雲往来沿いに江戸後期から昭和30年代までに建てられた伝統的建造物が多く残っており、往来にそって伝統的建造物の町家が連担して濃密に残っています。
 主に次のような特徴があります。

■敷地・建物配置
 敷地は出雲往来に面した短冊形の地割となっていて、江戸時代以来の地割の旧態を良く保持しています。
出雲往来沿いでは、間口いっぱいに主屋となる切妻造平入り、2階建ての町家を建て、中庭を挟んだ背面に土蔵や離れを建てています。
    町家の建物配置     町家の建物配置その2

■2階意匠の変遷
 2階の意匠は建設当初の状態をよく残し、各時代の特徴を示すものが多くあります。
建物意匠の変遷

 

歴史的町並み保存のためのまちづくり

重伝建地区の町並み保存のためのルール

 伝建地区では、伝統的な建築物や町並みを一体的に保存し、整備していくために、規制、建築基準法の緩和、屋外広告物規制などのルールがあります。

⇒詳しくは
 伝統的建造物群保存地区のまちづくり>歴史的町並みを守るためのルール(津山市HP)

 

伝統的建造物等整備への支援

 伝建地区にある建造物等に対して、市では一定の基準を満たす場合、予算の範囲内で、建造物の修理・修景等の事業に対して補助を行っています。また固定資産税・都市計画税等が減免される場合があります。

⇒詳しくは
 伝統的建造物群保存地区のまちづくり>歴史的町並みを再生するための修理・修景補助(津山市HP)

 

<補助制度を利用した事例>

 補助制度を利用した事例 伝建地区において、補助制度を活用した建造物等の修理・修景事例を紹介します。
 城西地区は令和3年度から補助事業を実施しています。

 ・平成26年度(城東:修理4件、修景1件)[977KB PDFファイル]
 ・平成27年度(城東:修理6件、修景1件)[3,335KB PDFファイル]
 ・平成28年度(城東:修理6件、修景1件)[2,886KB PDFファイル]
 ・平成29年度(城東:修理6件、修景1件)[1,089KB PDFファイル]
 ・平成30年度(城東:修理4件)[941KB PDFファイル]
 ・令和元年度(城東:修理5件、修景1件)[1,066KB PDFファイル]
 ・令和2年度(城東:修理2件、修景2件)[419KB PDFファイル]

 

城西地区の見どころ

 
作州民芸館
 国登録有形文化財で城西地区の中核施設の一つ。明治42年(1909)に土居銀行津山支店として建築された。現在は、城西地区の観光拠点施設となっている。
※現在、屋根・外壁の改修工事を行っています。安全面の確保のため、令和5年8月1日から9月25日までの間は休館となります。


翁橋
 国登録有形文化財。西今町と宮脇町の間を流れる藺田(いだ)川に東西にかかる。大正15年(1926)に土橋から鉄筋コンクリート製にかけ替えられ、その際路盤に使用されたレンガ敷きが今も残る。


本源寺
 津山城下町を築いた津山藩主・森家の菩提寺。国指定重要文化財。

  
城西浪漫館(中島病院旧本館)
 国登録有形文化財。城西伝建地区に近い津山市田町にあり、大正6年(1917)に病院として建築された建物。NHK朝の連続小説「あぐり」のロケでも使われた。1階はカフェ・物販も行っており、地域のにぎわい拠点となっている。

 
津山城下町歴史館
 津山市田町の武家屋敷・旧田淵邸の敷地に整備された施設。市内の各町内会によって幕末から明治初期にかけて建造され、県重要有形民俗文化財にも指定された28基の津山だんじりのうち、7基が展示されている。その他、武家屋敷のジオラマや大名行列図のレプリカなども揃えている。

 

城西地区周辺マップ

オープンストリートマップ(OpenStreetMap)にuMAPで作成した伝建地区のレイヤを重ねたシステムです。
まち歩きにご活用ください。

フルスクリーン表示

 

その他

 ・津山市城西伝統的建造物群保存地区保存活用計画を策定しました
 ・津山市城西伝統的建造物群保存地区保存活用計画(案)に対するパブリックコメントの募集結果について
 ・城西地区が重要伝統的建造物群保存地区に選定されました
 ・翁橋で発見された煉瓦舗装について


 ・津山市城西伝統的建造物群保存活用計画【概要版】[2,111KB PDFファイル]
 ・津山市城東町並み保存の手引き(手続きガイドブック)[7,330KB PDFファイル]

 ・津山市城東重要伝統的建造物群保存地区についてはこちら



重伝建トップページはこちら
重伝建トップページバナー

この情報に関する問い合わせ先

津山市 歴史まちづくり推進室
  • 直通電話0868-32-7000
  • ファックス0868-32-2154
  • 〒708-8501岡山県津山市山北520 東庁舎2階
  • Eメールmachizukuri@city.tsuyama.lg.jp