県内最大級の規模を誇る難攻不落の堅城 矢筈城跡
(矢筈城全景)
岡山県内最大級の中世山城 矢筈城跡
矢筈城(高山城)は、天文元年(1532)から翌二年にかけて、草刈衡継(ひらつぐ)が矢筈山(標高756m)に築いた県内最大ともいわれる中世山城で、築城以来一度も落城することのなかった難攻不落の堅城として知られています。
草刈氏は、山陰の尼子方としてこの地に入部し、初代城主草刈衡継のあと二代城主景継、三代城主重継と続きます。第三代城主の草刈重継は、宇喜多氏や羽柴秀吉などからたびたび攻撃を受け、その都度撃退しましたが、毛利氏の要請によって天正12年(1584)に重継が退去し、その後廃城となったと考えられています。
城は、東西1,600m、南北500mの壮大な規模を誇り、城内には石垣、礎石、土塁、石塁、堀切、狼煙場などの遺構が良好に残っています。また、矢筈山麓の知和(ちわ)の大ヶ原には、「内構」と呼ばれる城主草刈氏の大規模な居館跡があります。矢筈城は、県内でも最大級の規模を誇る縄張りをもつ城郭であるとともに、築城、廃城の時期が明らかで、廃城後に使用されていないため、16世紀後半の遺構がよく残っているということなどから、城跡の北東の山下(さんげ)にある、第二代城主草刈景継と伝えられる墓所とともに、平成18年3月に岡山県指定史跡の指定を受けています。
現在、矢筈城跡保存会によって会報『矢筈山』の発行やパンフレットの作成、登山会の実施、説明看板や遺構表示板の設置、登山道の草刈作業などが行われ、城跡の保存整備と顕彰活動が積極的に取り組まれています。
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