尼子、毛利、宇喜多も狙った山城 岩屋城跡
(岩屋城本丸跡)
戦乱の舞台 岩屋城跡
岩屋城跡は、津山市中北上(なかぎたかみ)にある中世の山城跡です。
岩屋城は、1441(嘉吉元)年に起こった嘉吉の乱の軍功により、美作国の守護に山名教清が任ぜられた際に築城されたとされています。そして、その後廃城となるまでの約150年間にわたって、常に美作における重要な拠点のひとつでした。室町から戦国期には、この城をめぐって山名氏と赤松氏、尼子氏と浦上氏、毛利氏と宇喜多氏による争奪戦が繰り広げられたことで有名です。
城は、岩屋山(標高482m)の山頂部分が主に城郭化され、その範囲は東西約600m、南北約700mに及びます。東側、西側はそれぞれ谷で城域が区分され、北側のみ尾根続きとなっています。また、南には出雲街道を見ることができ、津山地域と真庭地域の両方を押さえることのできる位置であるといえます。眺望もすばらしく、山頂の本丸から東では津山市主要部、西に真庭市(久世・勝山・落合地域)を見ることができます。
城の歴史的な経緯と、郭や堀切などの城郭遺構が良好に遺存していることから、昭和62年4月に岡山県指定の史跡となり、史跡指定と同時に結成された城跡保存会 「岩屋城を守る会」 の活発な活動により保存管理がなされ、現在に至っています。また、城の周囲の尾根上に、岩屋城攻めのためと考えられる陣城の遺構が残っていることが近年明らかになり、専門家や研究者、城郭愛好家から注目されています。
(岩屋城ウォ―クラリー)
地域にある文化財を活用したウォークラリー
この史跡にちなみ、健康づくりやふれあいの場として、そして身近な史跡に親しみ、自然保護を考えてもらうイベントとしてウォークラリーがおこなわれています。ウォークラリーは毎年秋に開催され、さわやかな秋空のもと、久米地域の豊かな自然に親しみながら、山麓の喬松小学校から岩屋山山頂までの往復約7kmを歩きます。山頂でのイベントや、地元「岩屋城を守る会」の方々による岩屋茶屋もこのラリーの楽しみのひとつ。市内はもちろん、県内各地から多くの方々が参加し、山頂からの景色を楽しみ、そして山城の魅力を満喫されています。
※ウォークラリーについては、作州津山商工会久米支所(℡0868-57-3398)にお問い合わせください。
この情報に関する問い合わせ先
- 津山市 文化課(弥生の里文化財センター)
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- 直通電話0868-24-8413
- ファックス0868-24-8414
- 〒708-0824岡山県津山市沼600-1
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