お口に関心を持ってください②
                             

津山歯科医師会 

 今回は入れ歯をはめている人に自分の口に関心を持っていただきましょう。

 皆さんはアメリカの初代大統領ジョージ・ワシントンの肖像を見たことがあるでしょうか。アメリカの紙幣のデザインにも使われているのでご存知の方も多いと思います。
 どうでしょう。口元が少しおかしいと思いませんか?ワシントンは入れ歯をはめていたのだそうです。そしてその入れ歯があまり審美的に好ましくない入れ歯だったためあのような口元になっているのです。

 その当時のアメリカの入れ歯は現代の入れ歯と大きく違い、上の入れ歯が落ちないように下の入れ歯から針金が延びて下から支えていたのだそうです。食事がきちんとできたのか歯科医師として聞いてみたい気がします。
 
ちなみに昔の入れ歯と言えば徳川将軍の木床義歯が有名です。ツゲの木の床にろう石をはめ込んだものですが、この入れ歯は材質こそ異なりますが現在の入れ歯と構造的にはほとんど変わりません。徳川将軍は入れ歯でも多分おいしく食事ができただろうと想像させるに十分な良い入れ歯です。

                   

 
 歯が一本もなくなってしまった口に入れ歯を作るとき、噛む高さをどうするか、歯を並べる位置をどこにするかは審美的にも機能的にも大変重要な要素となります。
 
本来入れ歯は歯のなくなった口を回復するものですからその人の歯があった場所に歯を並べるのが原則です。一本でも歯が残っていれば(その歯がかなり移動しているとしても)歯を並べる位置の決定には大変参考になりますが、全く歯のない総入れ歯の場合にはどうするのでしょうか。上の前歯の真ん中には舌側に少し飛び出た切歯乳頭と言う部位があり、これは歯がなくなっても変化しないと言われています。この切歯乳頭を前歯の参考にする事があります。また目じりと口角の長さは鼻の下と顎の下の長さとだいたい同じと言われており、これも噛む高さの参考となります。その他、口唇の張り具合、唇の厚さなども入れ歯の歯の位置の大きな参考要素です。
 
 
ゼロから何かを作り上げるのはなかなか困難なものです。歯科医師は様々な要素を参考に本来その人に在った歯の位置を模索して、より審美的でよく噛める入れ歯を作るべく努力しているのです。

                     

 皆さんの口はいかがでしょうか。噛む高さが低い入れ歯だと何となく下顎が前に突出してしまいます。正しい本来の噛む高さでないと十分な力が発揮できません。口唇が落ちくぼんで口紅を塗る場所が薄くなっていないでしょうか?かなりのケースが入れ歯を変える事で改善できることが多いので一度歯科医院を訪れてみてはいかがでしょうか。
 
ジョージ・ワシントンも日本に生まれているか、現在に生きていればもっともっと美男子として肖像を残したかもしれませんね。

 入れ歯だから仕方ないとあきらめずに審美的に美しく、機能的に十分噛める入れ歯を使っていただきたいものです。 
                                  
    

 
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